機能重視?おしゃれ?カーテンレールの選び方

カーテンの開け閉めの際に普段何気なくつかっているカーテンレールですが、色やデザインによってお部屋の雰囲気がガラッと変わります!
レールの機能的な面、装飾的な面について知識を深め、お部屋のテイストや用途にぴったり合うカーテンレールを選びましょう!

カーテンレールの役割と種類

カーテンレールとは「カーテンを吊るし、機能させるために取り付ける器具」のことです。“カーテンをかけておくもの”と思われる傾向が強く、一見目立たないように思えますが実はカーテンレールにはたくさんの種類があります。

お部屋のテイストに合わせてカーテンレールを選ぶことでカーテンがより映えたり、空間に統一感が生まれます。
カーテンレールには、大きく分けて機能レールと装飾レールの2種類があります。

機能レールの種類と選び方

機能レールとは、装飾性がなく機能面を重視をしたレールで一般住宅はもちろん、賃貸やホテルなど幅広く使用されています。
カーテンの開閉の際に静かな静音性に優れているものや、ランナー(レールについている輪のかたちをしたものでカーテンを吊るすところ)の滑りが良いものなどがあります。
シンプルな見た目ですが、木目のものや色が豊富なものも最近は数多くございます。
機能レールのメリットは、シンプルであることと、ランナーのすべりが良いこと、装飾レールと比較するとお値打ちな点です。
デメリットは、やはりデザイン性に欠ける点です。
また、見せるレールではないのでカーテン上部のヒダ部分でレールがかくれるフック(Bフック)でカーテンを設置することがほとんどです。

また、機能レールは形状によってさらに3種類に分けられます。

C型

断面がアルファベットのCのような形状をしています。
病院などでも使用されている一般的なレールです。

角型

断面が四角のようなかたちになっているのが角型のレールです。
住宅にも広く使われているレールで、ランナーの滑りが良いのが特徴です。

I型

断面がアルファベットのIのような形状をしています。
出窓など、角に沿って曲げることができるという特徴があり、カーブレールとも呼ばれています。

装飾レールの種類と選び方

装飾レールとは、デザイン重視でつくられたレールです。ランナーがリングタイプのものや左右のキャップにデザイン性があったりと空間をおしゃれにしてくれます。

装飾レールのメリットは、デザインが豊富な点、インテリアのテイストに合わせた選択ができる点、おしゃれな点です。
レールにはブラケットといって、レールを固定する金具が必ずついています。装飾レールの場合、そのブラケットもレールに合わせた素材や、アクセントになる色で構成されています。下側の写真のブラケットはメタルパーツとなっておりモダンなデザインがおしゃれですね。

装飾レールのデメリットは、カーテンをかける部分が写真のようなリングタイプの場合、比較的滑りが劣る点です。中心部分にもマグネットがないため、カーテンを閉めた際に少し隙間が開くのが気になる方もいらっしゃいます。また、比較的価格は高くなります。
こちらは見せるレールなので、カーテンのフックはAフックとなります。

ダブルカーテンレールの種類と選び方

ドレープカーテン(厚手)とレースカーテンの両方をつける際に必要になるダブルタイプのカーテンレール。
一般的にはこちらを設置することが多いです。
日中は、レースのみ閉めておけるので外からの視線や紫外線をカットできます。夜はドレープカーテンを閉めるためカーテンが二重になり防寒対策や防音効果も期待できます。

シングルレールの種類と選び方

基本的には、ダブルカーテンレールが多いですが、小窓や間仕切りなどにドレープまたはレースのどちらか1枚をかける場合もあります。
そんな時は1本のカーテンレールを取り付けます。1本だけで良いので、コストも抑えられます♪
また、手前に出てくる幅も少ないのですっきりと見えるメリットがあります。

人気の装飾レール

アイアンレール

アイアンとは、鉄鉱石を原料として作られた金属素材のことで頑丈で経年劣化が楽しめる人気の素材です。
一般的には、鉄鉱石に0.02%~2%の炭素が混ぜ合わせられた合金です。
シンプルモダンなスタイルからエレガントなスタイルまで幅広くおしゃれにできる万能な素材です。

フェスタ

伸縮ができるタイプのカーテンレールです。
伸縮範囲は1.2m~2.0mと1.7m~3.0mの2種類で、鉄と木目を組み合わせたスタイリッシュなデザインが魅力です。

装飾レール×カーテンのコーディネート

エレガントスタイル

エレガントやシックなカーテンにぴったりなレールは、淡い色で艶感のあるもがおすすめです。
こちらの写真は、「装飾レールの種類」にも登場しているベージュのカーテンレールです。
ホワイト・アイボリー系のシックやエレガントなカーテンにとてもマッチします。

こちらはエレガントなインテリアに、白いカーテンレールを使用しています。

北欧・ナチュラルスタイル

水色やグレー、グリーンなどの北欧・ナチュラルなテイストのカーテンには、木調のレールがおすすめ。
明るめの木目調だとよりナチュラルな印象になります。さらに、リネンやコットンなど天然素材のカーテンともよく馴染みます。

モダンスタイル

光沢やラインの模様が特徴のモダンなテイストのカーテンには、ダークトーンのレールがマッチします。
明るすぎる色よりも、トーンダウンした方がよりモダンなスタイルとなります。
こちらのレールはシルバーのアクセントが入っていますが、カーテンの光沢ととてもよく合っています。

シンプルモダンなすっきりとしたカーテンには、シンプルなレールがおすすめ。
こちらのレールは比較的直径が細く、シャープな印象です。左右のキャップもシンプルに、デザイン性の少ないものを選ぶとすっきりとまとまります。

カーテンレールの選び方

カーテンレールを選ぶ時のポイントについてご紹介いたします。

色で選ぶ

|壁に合わせる

カーテンレールを設置する際の壁面は、比較的白やアイボリー系が多いです。カーテンレールを目立たないようにしたい場合は、壁面に近い色で選びましょう。
マットな質感よりは、少し木目のデザインが入っている方が壁に馴染みやすい傾向にあります。

|カーテンに合わせる

カーテンの色味にレールを合わせると、統一感が出てスタイリッシュな見た目になります。
写真は、茶色とグレーのようなシックな色味のカーテンにセピア色のレールを合わせています。カーテンの光沢とレールのシルバーもマッチして素敵なモダンインテリアとなっています。

素材・テイストで選ぶ

レールの素材は、基本的にアルミが多く、次に鋼や木材があります。
素材によっても窓まわりの雰囲気が異なってきます。
【アルミ素材】アルミの場合は、ポール状に形成しその上から色や木目のデザインをラッピングしています。種類が非常に豊富で機能レール・装飾レールともにアルミ素材は多いのも特徴。シンプルなデザインや木目調のテイストがお好きな方におすすめです。

【鋼・アルミニウム】アイアン系やアンティーク系統のデザインに多い素材です。モダンやエレガントなインテリアにおすすめです。スタイリッシュなインテリアには黒やシルバーで光沢感の入っているものが空間を引き立てます。写真のように、アンティークなテイストにも選ばれているカーテンレールです。左右のキャップが素敵ですね。

【木製】天然木でつくられるレール。木ならではの素材感があり、ひとつひとつ表情が異なるのが特徴です。
非常にあたたかみがあり、ナチュラルや北欧のスタイルにぴったりのレールです。無垢の床とも相性がとっても良いです。床や家具の色と合わせて選ぶとより統一感があるのでおすすめです。隣接する窓に同系色のウッドブラインドを使用しても相性が良く、全体的にまとまりのあるインテリアとなります。

部屋ごとに選ぶ

|リビング・ダイニング

リビング・ダイニングは、家族団らんの時間や来客など人が集まることが最も多いスペースだと思います。
そんなリビングは、装飾レールでおしゃれな空間にするのがおすすめです!
ナチュラルなリビングには、やはり木目調のカーテンレールがおすすめです。やさしさとあたたかみが加わります。リネンやコットン系のカーテンと相性抜群です。

木目調のレールでも、ダーク色になると一気にモダンな雰囲気になります。カーテンもレールと同系色の茶色で統一感があります。スクエアなかたちもスタイリッシュですね。

こちらは、北欧ナチュラルなテイスト。黒や紺をアクセントカラーとしていて、とても北欧らしいインテリアです。デザインはシンプルなレールですが、しっかりと存在感のあるおしゃれなレールです。

|寝室

こちらはウォールナット色で統一されたダークトーンの寝室。装飾レールを使用し、ウッド調で落ち着きのある大人なインテリアに仕上がっています。

寝室は、睡眠をしっかり取るために機能を重視したい!という方には、機能レールがおすすめです。
機能レールには写真のようにトップカバーという上部からの光漏れを抑えるカバーを付けることができます。また、トップカバーは断熱性を高める効果も期待できます。夜勤で日中寝られる方にもおすすめのレールです。カーテンも遮光1級を使用し、部屋全体で遮光性を高めることをおすすめします。

↓トップカバーの有無による光漏れの違い

|和室

和室では、機能重視の方は機能レールを採用し、Bフックで隠してしまうのも◎
畳と木の相性がとても良いので木製の装飾レールを使用しておしゃれな和室にするのもおすすめです。また、障子+カーテンだと遮光性や保温性の効果も高まりますので和室を寝室にされる方に特におすすめです。

|子供部屋

子供部屋は、シンプルに機能レールを使用する方も多いです。新築時に子供の好みがまだ分からない、すぐに使う部屋ではないためといった理由が多数です。
すぐに使わないお部屋でも、紫外線で家具や床を傷めてしまわないよう、レールとレースカーテンは付けておくと良いでしょう。
子供部屋もかわいく飾りたい、かっこよくしたい!という方には、こちらのレールがおすすめ。
女の子が憧れるプリンセスのようなかわいらしいお部屋にぴったりのレールです。白が基調のレールなのでカーテンは何色で相性が良いのも特徴です。

こちらはヴィンテージの雰囲気を感じさせるクールなレール。黒のランナーとウッドのレールがメンズインテリアにぴったり。青や黒色などの濃色のカーテンが映えるレールです。

レールの取付タイプ

レールの取り付け方には、「天井付け」と「正面付け」の2種類がございます。付け方による特徴をご紹介します。

天井付け

窓枠内側の天井部分にレールを取り付け、カーテン全体を窓枠の中に納める付け方。レールが窓枠よりも外に出ることがない分、すっきりと見えるのがポイントです。レールは、基本的に機能レールのみ設置可能となります。左右のキャップに長さがなく、レールと天井がくっついてもランナーが機能するためです。この場合のカーテンはAフックとなりますのでレールが常に見える状態となります。また、取り付ける前に奥行もチェックしておきましょう。

正面付け

窓枠上または上部の壁面に設置し、窓全体を覆う取付方法です。光漏れや冷気の漏れが少ないのが最大の特徴です。左右にエアコンや造作の家具などの干渉物がなければ出す長さは自由です。レールのキャップにデザインのあるものでも取付可能です。装飾レールの場合は正面付けでレールを設置しましょう。窓上部の下地(補強材)のチェックも必ず忘れずにしてくださいね。

まとめ

カーテンレールには、大きく分けて「機能レール」と「装飾レール」の2種類があり、機能重視のレールとデザイン重視のレールがあります。機能レールには、カーテンの開閉の際の音を抑えたり、レールの上部にカバーを付けて光漏れや冷気を防いでくれるものなどがあります。装飾レールは、左右のキャップ部分やランナーにデザイン性があり、見せるカーテンレールです。デザインだけでなくレールの素材によっても雰囲気が異なってきますので、付けるお部屋のインテリアをイメージしながら、選ぶとよりおしゃれな空間になります♪用途にも合わせてお気に入りのカーテンレールを探してみてください♩

装飾レールに合うおすすめカーテン

出典

一般社団法人日本インテリア協会
立川ブラインド工業株式会社
トーソー株式会社
サダモクデザイン
株式会社フルネス